REVIEW(君が望む永遠)★Kのゲーム本箱

（※注：以下の説明はＣＤ版についてのものでＤＶＤ版は持ってないのでわかりません）

メーカー名：アージュ

差分ファイル：有り・無し　※差分入れないとインストールすら出来ないとの噂あり。必須だと思われます。
体験版/デモ：無し（当時の雑誌に一章がまるごと入った体験版があった…）

■ゲーム概要（ほぼＫ作＝胡散臭い香り（笑））
　
　主人公は受験を控えた学生なのだが、将来の希望も目標もなく、日々をただ何となく過ごしている。
そんな彼の周りには勉強に打ち込む親友の慎二や水泳に打ち込む水月がおり、
打ち込めるものが何もない彼はそれを探そうともしないまま疎外感を感じていた。
　夏が近づいたある日、彼は水月から校舎裏の丘に呼び出された。
だが、待っていたのは水月ではなく、先日本屋で出逢った少女。
その少女が発した一言から暑い夏が始まり、彼の人生は大きく動く事になる－

★システム（差分入れて私は問題なかったので★★★★★）
　
　私の場合、差分を徹底的に入れた後の話なのでトラブルなかったのですが。
友人などは差分入れても未だにインストールすらできないと言ってますので、
その辺は致命的かもしれません。
　バグ退治後のエフェクトに関してはマブラヴには劣りますが、月日を考えると素晴らしいものがあったのでは。
シナリオ、音以外の攻撃表現を見せられた気がしましたし。

★サウンド（★★★★★）　OP/ED/BGM　SE　声
　
　OPはシナリオある程度進んであの衝撃的シーンから始まりますし、EDも脳味噌破壊後に聞かされますので
ガード不可能で凄かったです。
SEも雨やシャワー、車の音などちゃんとしていました。
　そして。何しろ。
声。
魂の声です。（キッパリ）　ガードしろとかじゃなく、受け入れることしか出来ない。
一瞬、「あーどうもなぁ」なんて思ったことは遠い彼方の話です。
ファースト「猫のうんこ踏め」は脳裏に焼き付きました。

★ＣＧ（★★★）　背景　立ちCG
　
　良い意味でも悪い意味でも無難。ぱっとするようなのが無かったような…
ただ、あゆ怒りとか遙膝枕など印象的なＣＧはやはりかなり綺麗に塗られていました。
希望としては遙抱っこＣＧ、アレ別人の様な感じがするんですけど…

■攻略順■
　基本的に最初は、遙、水月、茜　しか攻略できません。
　後はまあ好きなように。流れ的にはオススメ順でやるのがオススメですが、必須順ではないので、お好きなように。
バッドもストーリーがしっかりしているので、やった方がいいです。ハッピーに深みが出ます。
　お勧め攻略順としては（カッコ内は一文字感想です）

一章を水月を想いながらプレイし、
（遙に対する愛情は封印しておくのがベストというか愛情出しておくと遙を邪険にしていくのが辛いので）
　セーブデータ使いつつ、水月ルートで進めつつ、

水月バッド(寒)→水月エンド(納得)→愛美エンド(極)→星野エンド(悪)→
まゆバッド(今)→まゆエンド(笑)→茜バッド１(辛)→通い妻バッド(凄)→
茜エンド１(考)→茜ハッピーエンド(未来)→あゆバッド(今)→あゆエンド(負)→蛍エンド(至高)→
をプレイし。
　泣くだけ泣いたら、今までに通り過ぎた娘達を脳内から外し、
　遙の事だけ考えて。愛して。２章で水月と同棲したのは心の迷いという様に考えて（ヒドイ…）
１章からやりなおし、→遥エンド(纏)
ですね。

　ちなみに私は好きなのは最後に残すタイプです。
ちなみに水月も嫌いだったりしました。あの愛情が欲しいという行動は解らないでもないのですが…
水月は人格形成がキャラ攻略によって激しく違いますよ。
遙も嫌いになりかけましたがエンディングと蛍エンドが良かったので…
よく言われているウザイ女度が私の場合は遙より水月がウザくて、家に居るから余計にウザ。
特にまゆエンドは水月のダーク面がもうやってて嫌で嫌で…下手に生々しく未練たらしいので（笑）
　ラスト分岐かと思えば分岐後も長いのはかなり長いので、時間が必要です。
基本的にはあゆ＆まゆは本筋とは離れているので辛くなったら入れるというのが吉。
看護婦トリオも本筋外なのですが、マナマナと星野は危険、蛍はもうッもうッ…！

★主人公雑感
　
　私の場合よく感想で聞く『主人公が大嫌い』というのは殆どありませんでした。
だから他の方のご意見とはかなり違うかもしれません。
どちらかというと我が儘放題な女性陣に対する怒りの方が強かったかも…むー何故かしら。
あ、もちろん死ね俺（笑）とかも思いましたが。
つーかああだらしなく生きてる男がどうしていいのかね、ヒロインズ（笑）
過去を結局ほとんどひきずりっぱなしだし。

★各キャラエンド雑感
　
■１章（笑）
　ひとまず遙伝説に尽きました（笑）
主人公のあの一気に人格形成がコロコロ変わるのはどういう事なんですかね（笑）
…とミートパイ記念日辺りで思いましたが。
んーでもここで遙に思い入れちゃうと２章キツイです。

■水月エンド
●バッド（寒）
今のところ一番寒いエンディング。
というか背中に冷や汗が。上に書きましたが、ある意味マナマナよりも遙かに身近で薄ら寒いです。
同じＣＧなのにあの寒さがもう…「ニタリ」という擬音が聞こえたのは幻聴ではないかも。
　あーでももっとドロドロしたの想像していたので、そんなにＨＰ減りませんでしたが。
（遙の前で言うのかと思ったのと、そのままドロドロしいゲームが続いていくかと思っていたので）
あそこまではっちゃけてたんならあのシーンでは主人公、平気でオソロシイ事言うと思うのですが、どうでしょう…
（「ふうん…そう、それで？」とか。直接的な言葉言うとか）

●エンド（納得）
納得はするが感動はせず、と。遙と水月以外はどうも逃げ臭さを感じると思うのよねー。
どのみちその娘一筋には行けないのでそのへんが胃にくる…
逃げちゃいけないとはいいませんが、別の町に行くとか別のリフレッシュ人生歩めないものかと。
やっぱり１章見てると２章での主人公の態度の曖昧さ、だらしなさにあきれるやら怒るやら。
（その辺が現実味を帯びているんだと言われてしまえばそれまでなんですが）
ひとまず２章での選択肢的には水月ひとすじっぽくいくのですが、
いっそのこと病院に行かないという考えがなぜ出ないのか！
　いつでも思うのですが、モトコとか崎山とか慎二（ちなみに私コイツ駄目。良い奴そうで何かわざとらしさを感じるというか、「こんな奴いるかっての！」度が気にくわないし、結局自己中っぽい感じもする。何かナル入っててそうで）が良いこと言ってても絶対主人公聞いてないよ人の話（笑）

　ちなみにかなりの方が全クリアするならまずマナマナ様からと言うことですが、
まず、クリアできるのは「遙、水月、茜」で、かつトゥルーエンド（もしかしたら２章の最初からやらないとフラグ立たないかもしれません）にならないと選択肢増えないようです。
なので、まず、１章→妊娠バッド、２章からで水月エンド（妊娠データ使ってエンド迎えてマナマナ様狙おうとしたのですが、フラグ立ちませんでした）、マナマナ様と逝くのがオススメ。

■穂村愛美エンド(極)
　で。
光臨ですマナマナ様。
ありとあらゆる所でその神々しいまでの鬱とイタさの評判は聞いていたのでありとあらゆる精神防御を張りましたが。
…完敗（お、変換に完廃というのがあるこっちに近いか）です。
あと薄皮一枚破られたらゲシュタルト崩壊あるいはアイデンティティ崩壊に繋がりかねませんでした。
鬱とかイタイとかいうより、否定、接合、融合？
…あのどうしようもない（笑）最後の方のＣＧが何とか私を正気にさせてくれた様な。
クリアー後の自分の表情はきっと、なんか鬱というより変な危険極まりない笑顔を浮かべていた気がします。
アッチ一歩手前っぽい様な。
よく行き過ぎた結果になると「ありえねー」とか言って笑ってそれで終わりなのですが。
今の世の中だと笑えないって、絶対笑えないというか。
素直な良い子は絶対攻略禁止！つーかＤＣで攻略できちゃったらマズ過ぎ！

■星野文緒エンド（悪）エンドじゃなくてバッドエンドしかないだろうに…。
　一番痛いというか近場でやたらリアルというか。
悪です、ある意味琥珀なんかより遥かにどす黒いです。
マニュアルに「いい人」っぽく書いてあるけど、修正液で思いっきり消して下さい。アレは確実に誤植です。
、とこの時点では思えます。
ああいう好き勝手人生送れる人はいいなぁ、とは思いますが、
狙われた男は喰い物にされるかネタにされるかがオチですって。
……ちょっと絵本の件でいいかな、と思ったのがいけなかったんでしょうね。

■玉野まゆ
●バッド(今)→ある意味主人公が望んでいる永遠。なんか女性に対するうっとうしさを感じているのを感じたので。
●エンド(笑)→ラブコメタッチでゴー★
　まゆまゆに関してはちょい強引さを感じなくもないですが、他のゲームよりは強引度は遥かに低いので。
まゆに関してはエンドのあのベタオチ（全編ラブコメタッチ♪）も好きですが、あのグッドエンドも悪くなかったかと。
主人公の優柔不断さをまんべんなく出していくとあのエンドになれると思うのですが。
しかし、前にも書きましたがまゆ時の水月の嫌な女な事！
つーかヒステリィ大爆発なのが！かなり好感度下げましたねアレで。マイナス値にいきましたし。
ただあゆエンドでも同じ態度を水月はとるのですが、獣化あゆの前にはひれふすのみで（笑）
ちなみにまゆエンドは主人公はひとりで戦うので負けは決定かと。

■茜エンド
●バッド(辛)→輪廻は廻る…
●通い妻(凄)→水月妊娠バッドなんかよりそらオソロシイ今後の展開。
　涼宮父の未来の動向が想像すると恐くて眠れません。
●エンド(考)→このエンドが一番考えつかなかった。エンド後ＳＳ書きたくなる。
●エンド(未来)→一番けじめをつけようとしている主人公が（笑）
　エンディング数１のスポーツサルーン茜。
彼女が一番ずっと一途で可愛らしかったし、あの嫉妬の仕方はある意味爽やかだったので、
なんか「ずっと、ほんとは、言いたかったの」って感じで！ぎゅーっと抱きしめてあげたいですね。
…ところでマヴラブの茜はいつ時の茜なんですかね。遙エンドっぽいかな、なんて。
オフィシャルで書いてあった気もしますが…
　エンドに関してはあんまり感慨ないのは通い妻エンドと妊娠エンドが凄すぎたせいで。両方とも色々エンド後ＳＳを書きたくなるような感じで。
私、水月妊娠バッドも怖かったですが、●モンだけに通い妻エンドの方が怖い。事後の展開が。
たぶん涼宮父が好きだからな可能性大。あの父、いい人すぎて怖いんだけど。激昂しそうじゃないですかあのエンドだと。
…つーか、あんな父いねーってば。

■大空寺あゆエンド
●バッド(今)→まゆエンドよりは傷はあるが、これも望むべく手に入れた感有り。
●エンド(負)→やはり、絶対に、勝てない（^_^;）
　まゆはとばしまくりで進めましたが、あゆに関しては２章から進めました。
鬱陶しく進む本編の清涼剤の様に会話が進みましたので。
１章のプールの時もそうなんですが、あの駆動性能のシーンが好きで好きで。暴力的な足回り♪
あゆエンドに関してははしょったと言えばはしょっているのかもですが、らしいといえばらしすぎて好感が持てます。
あゆとじゃないとああいう過去との決別方法は望めないと思うし。
しかし、えちシーンでもうちょっとかわいいあゆを望んでしまった私は駄目でしょうか？
あそこまで強気でいられるのは…ちょい減点。
やっててある意味マヴラブ冥夜を時々彷彿とさせるものが…対照としてみるというか。

■天川蛍エンド(至高であり究極)
　何も語りません。騙されたと思ってやって下さいというか、
ヤレ（絶対命令形）。
ティッシュではなく、ハンカチの用意を必須。私はミニタオルからタオルまで。
前回のレビュであんなに嫌っていた星野さんがかなり好きになったのはここで。
これやればあのマニュアルにも納得いきました。

■遥エンド(纏)→まとめ。
　基本的に言葉としての「君が望む永遠」のエンディングを迎えたいなら蛍エンドを最後に持ってくるのが望ましいのですが、
（はっきり言っちゃうとベタネタといえどもストーリーの質の高さの桁が違う）
１章から続く「君望」というお話を締めくくるとしたら遙エンドで終わった方が達成感がありますね。
綺麗にまとまってます。すっきり納得です。万歳です。うまくいきすぎてます（笑）
できればセーブデータを使うのではなく１章から始め、遙に対する愛をぐっと深めつつ、２章トップを遙出現までスキップし、遙に対する愛のみを追い求めると尚更良し。
達成感と充実感は久し振りでした。…できれば遙のお姫様だっこはもっと同じキャラに描いて欲しかったと思うのは私だけでしょうか。

★シナリオ統括感想（★★★★★）
　
　「ザ・キングオブ鬱ゲー」に相応しい鬱っぷりです。やってられません（笑）
こんなキツイゲーム、ＤＣでやるんですか？というか出していいんですか？
アニメにするんですか？13話で纏められるんですか？
イタすぎます。胃とか精神とか魂とか。
やっている事には後悔はありませんが、グッドだろうが、バッドだろうがエンディング前でゲームをやめたくなるのですが。
…元々素因がある人間なのでそういう方に引っぱられやすいのですよう。
ただ、プレーヤーの個別で印象がかなり変わるゲームだと思います。
やはりそういう事が身に降りかからない方はともかく、万一にでも実体験されてる方とかは…
……想像に耐え難い怖さを感じるのではないでしょうか。
　でも。やはり噂される通り名作でした。個人ランキングでは「ONE」には勝てませんが、かなり上位。
３位以内には確実に。
ある意味「マヴブラブ」より後にやって大正解。はっきりいってマヴラブより遥か上。
複数キャラ狙いな割に綺麗に分岐して、最終的にはそのキャラらしいエンディングを迎えられるし、
脇だからといっておざなりな扱いやエンディングを迎えたりはほとんどしないし
（星野エンドに関してはあれはおざなり大賞だけど（笑））。
次回作を期待したくなる感じは解りますねー。期待通りにいったかどうかは別にして。

★ラブキャラ
　
崎山氏。あの健さんっぷりがたまりません。あーちなみに慎二は嫌いです（笑）
ヒロインズだと蛍至高主義者。いや、ロリプニだからじゃなくて。シナリオが。

最終オススメ度　★★★★★
　
噂に違わぬ名作ですので、攻略順さえ間違わなければフルコンプできるかと思いますよ♪
ある程度自分の人生被る率が高いゲームですので、覚悟完了の上、胃薬が薬箱にあるか確認の上（笑）
注意点としてはあまりのめりこまぬよう……特にマナマナは。　

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