REVIEW(Quartett!)★Kのゲーム本箱

メーカー名：Littlewitch

プレイメディア：CD　プロテクト：有り　差分ファイル：無し　体験版/デモ：有り

原画：大槍葦人　　シナリオ：飯田和彦

■ゲーム概要（ほぼＫ作＝胡散臭い香り（笑））
　
　祖父に代わってミサのヴァイオリン演奏をする事になったお気楽な風情の青年。
クリスマスの奇跡か、それとも神の悪戯か。それがきっかけで一流の音楽院への異例の編入となった。
理由は、メンバーが抜けて試験が受けられなくなったカルテットのため。
　そのメンバーと彼は心を音楽で重ね合わせていく。
　　　衝撃的な出会いにより最初から嫌われてしまった、幼い外見の先輩、シャル。
　　　発言がその場の勢いとノリで決まる、明るい少女、メイ。
　　　物静かな大人びた少女、スウファ。
　それぞれが音楽を支えに心の闇を抑えていて、青年はそれを彼の音楽そのままに解きほぐしていく。

★購入理由：絵と音楽と笑い。

★システム（★★★★）
　
　他の追随を許さないオリジナルシステム「FFD」（FFD＝FROATING FRAME DIRECTOR）の素晴らしさは健在。
動く漫画度がますます上がってます。
本当は、オートプレイが一番楽しめるのではないかと。絵をじっくりみる場合は自分で動かした方がいいんですが、
あのテンポの良さがそのままFFDにつながってると思いますので。
　でもできればディスクレスプレイ希望。ＣＤ使って動いている部分ない気がするのですが。
　セーブもロードもクイックセーブもついてるんですが、クイックロードもあるとなおさら良かったのと、
セーブがシーン毎の頭まで戻ってしまうのがなんとも。
後、微妙な所もありますが、フォントのセレクトもグッド。
ひらがなカタカナが明朝、漢字がゴシックというコミックに特徴的な書体は読みやすい上に、
ことりフォントとさなフォントを使ってくるというのが嬉しい仕様。

★サウンド（★★★★）　OP/ED/BGM　SE
　
　ボイス無しがちょっと悔やまれます。ギャグが派手なだけになあ。
ボイスが欲しければえちを諦めてコンシューマっていう戦略が悔しい。でもない方が楽しめなくもない。
特にFFDという特殊な動きを見せて、しかも文字体でも見せる勝負をしてるゲームだから、声が不必要と言われればそういう気もする。
　OPは…カルテット音楽のアレがOPにあたるのかな…？
SE、BGMは秀逸っていうか、単体で必殺系。良すぎ。特にSEは多すぎず、少なすぎず、でもいい音をしてるし。
骨を鳴らす音とかビールを飲む音とか。
個人的にはヤンキーフィルのBGMに入ってたアレのテーマのアレンジには笑い死にしそうになりました。
ちなみに大好きな『ランピン’』、効果的には使われていますが、
是非、是非にOPに欲しかったッ（涙）本当に「テーマ」ソングだったんだ……
EDは別だったのが少なからずショック……まあEDが全部違うという豪華仕様ですけど。

★ＣＧ（★★★★）　背景　立ちCG
　
　絵買い絵師ですので、もうガチ星５つなんですが、背景とか小物も凄く良く合っている上にいい仕事。
ゲームをしているというより絵を楽しんでいるんですが、
今回はギャグ絵が良すぎる。前はほとんどなかったので、こんなに良いとは思わなかった。
ちなみにCGモードは全部手に入れられる訳ではないので（小ゴマとかない）、セーブやたら使いました…

■攻略順■
※全員攻略後、自動的に「Finale.」開始。

　★Ｋの攻略順
ユニ→スウファ→シャル→Finale.

　★最終推奨攻略順
ユニ→スウファ→シャル→Finale.

　★攻略順について
　基本的な攻略順等はなし。スウファ、ユニシナリオは基本的には本人達の設定ネタですが、
まあ別ヒロインのシナリオに関しても少しは抵触するんで、その辺はあきらめるべきかと。
メインはやはりシャル。
フィナーレは全部に合う様にはできてますが、シャルの流れから行った方が自然かと。

　★ラブ順
リーナ＞おじいちゃん＞＞フィル＞メイ＞＞シャル＞ユニ＞ハンス＞シニーナ＞＞スウファ

★主人公雑感　（名称変更：不可）
　
　音楽性の素晴らしさはともかく、微妙に個性が掴みにくい人物。いや回りが凄すぎだから霞むんですが。
基本的にボケ（暴力ふるわれ系オチ担当）。色々ありそうだが、前向きでしかも明るく優しく生きようとする姿は格好いい。

★シナリオ雑感
　
　正直、面白いし、いいテキストだとは思う。設定のヒントもちょっとあからさま目だし。
ただ、やはりこの良すぎるFFDというシステム、絵とか流れ重視でシナリオがちょっと弱くなってしまう気がする。
しかし絵が良すぎるー、音が良すぎるー。

★各キャラエンド雑感
　
●ユニ＠実は罠双子姉
　天然そうに見えて実は罠系だと思うがどうよ。どちらかと言えば妹の方が好み。
っていうか、感想書こう書こう思ってたら一気に夜二人っきりになってしまいましたよ？
面白かったし、気持ちのいい流され方だったので。
流れ的にはヒロイン重視な選択肢はしてるものの、ハーレム構築系ほぼ共通シナリオで、ここから微妙に固有。
コンクール云々は固定設定だと思うので、共通部分はあると思う。
　ユニに好かれるような事は何もしてない気がするんですが？
…そもそも選択肢がユニの本心を抑えるような選択肢だった気がするんだが？
（結局、最後までどうもフィルの発言がなあ…）
でもこの恋愛状態は電波に近い。ギリギリでシャルのフラグ立ちがOKなシナリオだと思う。
いつ好きになってくれたのか全く不明。背中ふいてくれたから？（それは流石に嫌）
スウファなんて恋愛どころか、友人になれたかどうかも不安ですよ？
　いやまあ、絵が良すぎて、収集に走りすぎたからシナリオに乗れなかった気もするんだが？
SEの秀逸さにも背筋が凍る。音楽もいいんだが、本気でこのSEは凄い。ツボを心得すぎてる（笑）
　ちょびっと参りました。解ってたシナリオではあるのですが、やはり良い物は良いというか。
まあ彼等には些事ではあるんでしょうが、締めとしては爽やかなんですが、
「どうなった」の部分がさっぱりなのがやっぱり不満といえば不満。
ていうか、メイ、良すぎ。コンシューマ版ではメイが攻略可とかだったら考えたかも。
ヤツ相手にあれだけ立ち居振る舞える上にあの表情とか。
っていうか、他キャラが自然立候補取り下げだった中、最後でフラグ立った気がするの、自分だけですか？
ていうか、Ｄ○Ｎが狙えると思ったんですが………ごめんなさい、出直してきます。

ちなみに、津名川さん家の娘達が出てきますが、自分的には津名川さんを出して欲しかったんですが。顔が……

後、画面をキャプって壁紙として楽しんでるんですが、今回とんでもない枚数になりそうなぐらい絵が良すぎた。
今までで一番「ぴすぴす」が多いと思ってたんですが、軽く越えたですよ枚数。100枚超って……
１キャラシナリオだけでセーブ画面５つ分使ったってどうよ？

●スウファ＠鬱系メガー
　興味なし（酷）。さりげにちゃんと輪に入ってくれるのは嬉しいんだけど、べつにそれだけ。
ユニシナリオでも全然だったし。まあそれだけ固有のシナリオが入るのかもとか。
まあ、ブラック臭というか背徳臭というか、ダークな匂いの予感がプンプンするんですが。
　終了（え
いやあ、止め時が見つからなかったというか勢いで終わってしまった…
悪いシナリオではななかったんですが、衝撃が薄かったというのは自分脳内、どんな衝撃を予想してたんでしょうか。
あのジジイのネタとか、あのラストの展開とかが……十分衝撃的だったはずなんですが。
個人的にはフィルはやはり一般人であり、あちら側に関わらせる人間ではないと思いますし。
いや、あの人が良すぎたとか、ジゼルが良すぎたとかそういうんじゃナイデスヨ？
個人的には２度目の酒場のあのテレがフラグだと思ってますが、まあ微妙だなあ、とか。

●シャル＠ちびっ子先輩
　なんですが、いつも同じ空間にいるせいか、全然年上な感じしないのが残念。
基本的に暴力ツンデレだと思われるんですが、その攻撃が身長のせいで通用しないのが、愛らしい。
　うむう、やっぱり恋愛…というかえちへの流れがぎこちないのは仕方ない所か。
でもシャルの姿勢が変わらなかったのが嬉しい所。
どうこう言って打たれ強いなあ、シャル。

●Finale.
　補完エンディング。あの娘とヤツの引き上げ作業なので、シャルエンドから行った方がいいかと。
だってスウファエンドからはやっぱりちょっとねえ…いくらなんでもあの後は…ユニエンドはほぼ無関係だし。
ていうかずるすぎるよ奴。反省とかしてると余り思えないし、回りにも恵まれすぎてるし。
…でもまあ、これが現実だよと思わせるちょっぴり切ないエンディングに思えるのは私だけですか？

★シナリオ統括感想
　
　絵と音が素晴らしく、それを見事に演出するFFD。絵に抵抗感がなければ突貫実行かと。
まあ、シナリオも練り込みは多少上がってますし、いいかと思います。

最終オススメ度　★★★★　絵と音で十分満足。

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