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屍姫と羊と嗤う月

:重度ネタバレは反転表示させています。嫌な方は←これ押して戻って下さい) 

メーカー名:Baseson
プレイメディア:CD プロテクト:有り 差分ファイル:有り 体験版/デモ:無し
原画:片桐雛太、かんたか  シナリオ:青山拓也、前田辺
■ゲーム概要(ほぼK作=胡散臭い香り(笑))
 
 仕事漬けな父親を持つ主人公。彼はまるで一人暮らしの様に生きている。
友達と呼べる存在もあり、別段不満などなく、学園に通い、休日には友人と過ごしたり。
小さい世界ながらも彼は十分満足していた。
 ところが、そんな彼が見上げたその先で。
 世界が広がり始める。
  勘違いが原因で親しくなり始めるクラスメート、叶子。
  突拍子もない出来事で出会う元気な後輩、花。
  花の先輩であり、有名人らしい、明星。
  そして、彼の世界に入り込んだ異邦人、唯緒。
 中心は、黒くありながらも様々な色を見せる『石』。
 世界の穴は広がって。彼の世界を変えていく。


★購入理由
 
 
体験版やってみては回避を決めていたんですが、あったので。敢えて言うなら伝奇系だからか?

★システム(★★)
 
 OPが自動流れないのは何でなんだろう…私のマシンのみの不具合か?
 …うーん、でも別起動っぽくなってるしなあ。だとしたらやっぱりかなりのマイナスかと。
後、サウンド評価でも書いてますが、BGMの暴走が多いです。2周目のループでほぼ必ずと言っていいほど。
 一通りのものは付いていますが、どうもゲームパッドとの相性が悪いっぽいかと。
セーブは40個でサムネール付きなのは大変宜しいかと。

★サウンド(★★) OP/ED/BGM SE 声
 
 
私のマシンのみの不具合かもしれませんが、OPと思われるMPEGは大変格好良いのですが、
いかんせん、本編中に組み込まれていないのが非常に残念。
 キャラに合った声を使っているかと。お元気、おっとり、小悪魔、謎系と。
特にロリな慧来とお姉さんな明星先輩の二役な南様は流石の一言です。
BGMは別に印象に残らず。しかし、異常なまでに音割れを起こすことがあるんですが。差分入れても駄目だし。
EDも殆ど印象に残らず(EDはちゃんと組み込まれてる)。

★CG(★★★) 背景 立ちCG
 
 
瞳が特徴的なオリジナリティのある絵。2人で描いているらしいが、さほどは違和感もなく。
背景も色をわざと抑えてあるせいもあるんでしょう、妙に印象に残りません。
枚数が少ないわけではないんですが、重要シーンになると話が冗長になるので、差分とかが足りなく感じる気が。
立ち絵も差分が非常に少なく感じます。文章表記で『涙をこぼした』って書いてあっても殆ど泣いてませんし。
喜怒哀楽ぐらいは用意して欲しかったなあ。


■攻略順■
 ★Kの攻略順
花→明星→叶子→唯緒

 ★最終推奨攻略順
花→明星→叶子→唯緒

 ★攻略順について
 
同一主人公ですが、ほぼ『メザマレクの石』というファクターを入れたオムニバス風と思って良いので、
好きな順でいいかと。私のは『メザマレクの石』とシナリオのレベルを考えた順で。
 花シナリオが一番遠い。『メザマレクの石』入門編、といった所。
明星シナリオは『石』はファクターとして必要ですが、明星自体がファクターなので。
上記二つには最初の部分はともかく、他の唯緒や叶子は全く絡みません。
叶子シナリオも振り返ると唯緒は余り絡んでない気が。ただ、重い痛い辛い苦しい、は覚悟の事。
唯緒は一番伝奇物らしくバトルあります。……ただ主人公これっぽっちも役に立ってませんが。あれはたったといわんだろ。


★主人公雑感 (名称変更:不可)
 
 『花・明星』『叶子・唯緒』でたぶん、シナリオライターさんが違ううえに、
すりあわせを行っていないのでしょう、主人公の性格がかなり違う。
 基本的にはえちゲ主人公の基本スペック通りの人間。
若干アウトローな部分もありつつも、女の子に鈍感、でも好意を受けるにはある程度はふさわしい感じ。
…に見えたのですが、
不必要ウジウジ超激鈍感野郎。行動も全く駄目。
どうしようもなく流され野郎というか。
これっぽっちも役に立ってない。
ていうかえちシーンで必要なだけで必要ない。

★シナリオ雑感
 
 体験版(かなり体験できる)を以前にやっていた事もあり、さくさくとプレイ。
会話というか、テキスト全体は悪くはないが、
(でも全体的に及川のお陰なのが否めず、受け入れ系の主人公の必要性が薄い)
1イベントの繋ぎの拙さが気になる。
キャラを追っかけていくストーカー方式のであれば、まだその突然の場面変換にも余り違和感は残らないが、
少な目の選択肢で突然そのヒロインの固有シナリオに移るのがどうもしっくりこない。
これは恐らく叶子や唯緒というメインではなく、花狙いで進めている事もあるかもしれないが。
後、妙に笑いを出そうとしなくてもいいんじゃないか、と思うことが。
ライターの方は正直、笑い物は苦手でらっしゃるのじゃないのかと。
笑いは確かに重要だが、それが苦笑になってしまうなら、余り無理をする必要はないんじゃないかなあ。

★各キャラエンド雑感
 
●花@お馬鹿後輩
 全体的に嫌いではないです。「あい」とかの返事も可愛いし。
全キャラのトータルイメージに『二面性』がある気がします。…ていうか、性格付けがどうも甘い気がする…
嫌いな娘ではないですが、余りにも主人公がだらしなくて、振り回されてるだけって気がするのがどうも。
下半身はともかく、上半身だけでも状況的にはイエローカードが提示されている気がしますが。
叶子もそうでしたが、執念的に名前にこだわるなあ、ヒロインズ。悪くはないがしつこい。
 シナリオ雑感と分けましたが、分岐具合が微妙。
というのもどうも構成が上手いのかそうでないのかが解らないというか。
 そしてまた出てきたよ……_| ̄|○ 私の大嫌いな『フリ』系。
急激に吊り橋効果で接着させるにはこの方法が非常に有用なのは解るんですが、
するのは良心が痛むし、されるのは頭に来る。 うあー。
 うああああ。 やっぱ駄目だ、どうしても駄目だ。プレイテンション下がる下がる。
相性も十分にあるが、一番解決しなくちゃいけない問題を放棄っていうのはいくらなんでもどうよ。
どうにかなるまえにどうにかしろよ、と。
後進んだり戻ったりと過剰に微妙な加減で自問自答を繰り返していた恋愛感情問題も。
……好きは好きなんだとは思うけど。本当に好きなのか?と聞き返したいぐらいおぼろげで。
後、このシナリオ、余りにも主人公駄目駄目だ。というか明星先輩にコントロールされてるだけな気が。

ぶはははははははははははっっ!!

『いようね』って!! 『いようね』って〜〜ひいいいいいい!!(^△^)
 どうも外し気味なギャグが続きましたが、これもそうなんですよね?
ていうかここでこれをあえて選ぶ漢に会ってみたいですが。いやまあ、あえて選びたくなりますが。
選びませんよ?
 …というか、存外あった、主人公がないと言った部分にショックを受けていますがどうよ。
やっぱそっちの国の人か俺。普通に…というか、体つき考えるとむしろ大きいよ?
あと、唯一純真そうでありましたが、その進歩度にもちょっとがっかりです。夢見過ぎでしたか?
このゲーム、えちシーン、しゅこあスタッフにチェンジングですかってぐらいモードに走る。
別のゲームになってる気すらするぐらいの暴走ぶり。

 お願いですから。
『構成』とか『流れ』ってものを大事にしようよ。どう考えても不自然でしょ、電波でしょ?
 一進一退して自問自答した割に、重要問題放棄、といううっちゃりでどうにかした恋愛問題。
 どう考えてもただのえち神が降臨したとしか思えないはっちゃけシーン。
  (そうなる要素が花にはあった事は会話の端々でわかるが、主人公はあそこまではっちゃけキャラだったか?)
 どーーーう考えてもそんなに親しくはならなかった筈の唯緒を出すのはいくらなんでもおかしすぎ。

 終了。一応はある程度纏めた事は評価しておきますが、微妙。
最後の最後まで主人公はだらしないままだったし。不必要だったなあ、主人公。
大事な設定の回収の仕方、及び構成をもうちょっと頑張れ、と。
『メザマレクの石』を根幹と考えると二次創作というか、アナザーシナリオ。

【以下ネタバレ重、かつ主観的感想なため反転開始】
 
碧の扱いが。
結局は自身ではなかったとしても、彼女が解決、或いは呼び水を呼ぶべきではなかったのか。
幼い事なんかもあるし、花のせいとも言い切れないが、ああいう使い方はいくらなんでもどうよ、と。
それが主因となって、花の事を結局好きになれなかった。 いやえちシーンがはっちゃけ過ぎてたから…じゃないヨ?
どう考えても花は碧をいいように悪者−嫌悪の象徴に仕立てたぐらいに思えてしまった。
花のナルシストぶりが目についたというか。
結局彼女は自分の我が儘を押し通しただけ
なんじゃないか、と。過去も現在もそして未来も。
後、結局主人公は花を選んだ形になった様だが、彼女への想いがどういう形だったか語られていない。
花の事が好きなら碧の前で花を選ぶシナリオを用意すべきだったとも思う。
 後、上でも書いたが、エピローグという形で碧については閉じているが、
『メザマレクの石』がどうなったかが一切書かれていない。
この点からも明らかにサブヒロインである事は確かなのだが、もうちょっとどうにかできなかったのだろうか…
【反転終了】

●明星@ショタスキーおっとり天然地黒系先輩
 絶対視えてる盲目先輩。どうして年上盲目系はみんな健常者より見えてるかなー(苦笑)
そういうシナリオじゃないからまったく別段問題はないんですが。
 …えっと、花シナリオ、派生?(嫌な予感がヒシヒシと)
 ……というより主人公、これっぽっちも、まったく必要ないし意味解らないし。
だーめーだー。
全然面白さを感じない。 自分、自分じゃないの、駄目な人だし。
 ましてや頑是無い幼い男の子を襲うのを見ている趣味はこれっぽっちもないので。
駄目駄目モード継続中。シナリオ的には花派生。あるいは花アナザー。
とある目的のためだけに動いている人っぽいので恋愛要素は皆無。ていうか女王様。唯我独尊。
全然キャラにもシナリオにも興味持てません。
 電波降臨で終了。実際、あからさまに解っていてもこういう展開は大好きです(涙目)
…嫌じゃなければあからさまでもいいというのは随分贔屓してるなあ。花シナリオと違って。
でもあの流れは明星先輩がどうして主人公に傾くことにしたかが凄く弱い。もっと直接的なシナリオを挟むべきかと。
押しつけられ、気が付いたら花うっちゃって主人公をかっさらう。この状態には愛情を感じられないんですが。
あ、いや、やはりああなってしまった、すばる+問題じゃなくてですね?
…ここまで文句があっても,こういうモノはねー、ほぼ無条件に弱い自分。
構成もやはりどうも余り良くないんだけど、こういう全部を押し流す展開があればどうにかなるかなーとか。
…でもまあ、ラストが夕焼けっていうのが色々考えさせられるなあ。
……ていうか盲目である必要,全然なかったような……あわわわわ。

●叶子@猫かぶりクラスメート
 全体的には苦手ではないはずなんですが、余り得意ではない系。
どーしてこう元気娘ーって感じの娘がクラス内で印象に残らないのか、っていう疑問が残ってるからか?
元気で明るくて頭も回転も宜しくて、
でも好きな男の子の前ではテンションが異常に上昇するっていうのは良いと思います。
まあチャンスを狙われていた可能性すら感じるんですが。
と、こうやって、叶子シナリオをやってますが。明星とか花とかの出現はほぼ無し。唯緒に至っても余り。
 うろ覚えながら。覚えているんですよ。そして本能が拒絶してるのですが。
来てしまいましたよ、あの例のシーンに。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい

 はあはあ。うむー。こういう痛すぎる展開には超弱なんだがー。
ていうか、体験版ってめっちゃ体験できたんだなあ。
はああああ。溜息しかでません。解ってたのに手を出した自分なんですが、ここまでとは……
しっかし、本当に主人公駄目です最低です。いや、ほら人外に対する対処は仕方ないとしても、
どう考えてもヤヴァイ状態になっている叶子をしばしば一人にさせるかな。ていうか放置。
言う言葉は全部情けないし。で犠牲者はでるし。
駄目駄目度が本当に酷いです。
 終了。正直、コメントを差し控えさせていただこうかと。
_| ̄|○_ .. . . ←こんな状態が一番正解かと。
 痛い苦しい辛い重い、というのはあるんですが、正直、いやだってさ、もうほんと、なんて言っていいのか。
自分の中でも2つの意見が激しく相反してる状態なので。
 ただこのシナリオ、本当に萌え的に叶子ラブな人は……正直、耐えられるのかなあ、中盤辺り、とか。
 でも最後まで主人公のトロさと図々しさにはどうしようもない虚脱感が。

【以下ネタバレ重、かつ主観的感想なため反転開始】
 結局は、叶子という娘が私にしっくり来なかったというのが一番の理由かと。
ああいう目にあって、ああなるのは理解できるし、ああいうエンディングが一番いいとは思うのですが、
でも、それでも彼女がああいうエンディングを迎えられたというのには納得がいきにくい。
主人公を助けたからいいというものではないだろうと思うのだが。
唯緒はいいんだ、彼女は存在自体がそういう存在なんだし…(いやまあ唯緒エンドも完全に納得はしてないが)
いくらそんな目にあったとしても、アレは一番やってはいけない事だと思うのですよやはり。
彼にしてしまった事も同様。
彼が許したからと言って、叶子が許されて、気にとめないような出来事ではないと思う。
【反転終了】

●唯緒@異邦人
 えっと、『叶子』?それ誰?ってぐらいの消却率で始めました、唯緒シナリオ。
安心してプレイできていいなあ。っていうかまあ彼女は彼女で全然安心できる状況じゃないんですが。
ようやく用意していた歯車が動き出した、という感じ。
ついに彼女の出番もあるかもの事だし!
え?慧来じゃないスよ? 小西ですよ小西。あーキャラ的には全然興味ナッシングなんですが、
あまりの不遇っぷり(最初からラブオーラ全開なのにも関わらずこれっっっっぽっちも射程外にされている)に
流石にこの扱いぶりはどうよ、と思っていたのでまあ見事な散り華ぶりを期待(え
敵もヒロインていうかヒーローな唯緒ですから、若干増量して行われる模様。
 ツンデレって程ではないんですが、他人を拒絶気味な唯緒、
ストーキング(どう考えてもそうとしか)や餌付けでじわじわ仲良くなっていく様は可愛い物です。
つーか、せっかくのケーキネタで、かつ、彼女は甘党っぽいのでそのシナリオを用意してくれーーーー。
 ーーーーません。さらさらとプレイして終了。小西?ああ,見事な散りぶりでしたが?
シナリオ自体は花や明星に比べたらかなりいい出来だと思います。思いますが、
こうまで
主人公は必要なし、役に立たない
というシナリオはやはりどうも好まないのですよ。しかも伝奇・ファンタジー系なのに?
活躍するシーンはありますが、あれは他キャラでも十分できる事だと知ってしまっていますし。
唯緒シーンでの回想シーンを見れば見るほどそう思う。これで明星先輩類似状態だったら納得しますが。
……他シナリオでも主人公は役に立たないし、むしろ足を引っ張る一方でしたがね……

★シナリオ統括感想
 
 『メザマレクの石』という不思議な石をテーマに、2人のライターがそれぞれ好きにオムニバス風に話を書いた、という感じ。
それに早く気づいておけば良かった…あまりの主人公の性格違いと構成力の差にとまどって話を楽しめなかったかも。
少年漫画的伝奇物、では決してなかったし(叶子シナリオ)、青年向け伝奇物でもなかったし(各エンディング)。
そういうものを期待している人には勧められず。
特に主人公成長物伝奇を期待している人には絶対に勧めません。むしろ退化してます奴は。
特徴的に特出したものがなかった様な。

★ラブキャラ
 
なし

最終オススメ度 ★★★ なんとも微妙。叶子シナリオは痛みを覚悟出来る人に。

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