REVIEW(Wing＆Wind)★Kのゲーム本箱

（重度ネタバレ部分反転仕様しています。嫌な方は■←これ押して戻って下さい）　

メーカー名：Clear（URLなし。メーカー消失？）

プレイメディア：CD　プロテクト：無し　差分ファイル：有り　体験版/デモ：無し

原画：KEG　　シナリオ：秋津環

■ゲーム概要（ほぼＫ作＝胡散臭い香り（笑））
　
　１通の手紙に誘われて、３年前から何となく忌避していた場所にきた青年。
親戚が住む場所であり、そして、両親を失った場所。
親戚の家にやっかいになりながら、過ぎた時間を見つめ直す事に。
　従妹である元気で明るい若菜。
　その友人の大人しい梢。
　梢の同居人であるどこか不思議な印象を受ける紗夜。
　昔なじみの闊達な霞。
時間がもたらす再会や出会い。そして続けていくことで芽生える意識。
それがどんな事になるかも解らずに、暑い夏が過ぎ去ろうとしていた。

★購入理由：レビュサイトでレビューを見た日に目の前で売られていたから

★システム（★★★）
　
　セーブ、ロード等最低限はついてますが、ディスクレスプレイができないのが痛い。
でもショートカットキーもあるし、次の選択肢へのスキップもあるし。
ENDを１つでも迎えることで画像、回想、音楽が見れるおまけが開示。

★サウンド（★★★）　OP/ED/BGM　SE　声
　
　声なし。
SEはクリックすると止まってしまう仕様。まあ古い作品だから、と思うしか。セミの声とかいい音させてるんですけどねえ。
OPもメニュー放置で起動という形なので、勿体ない。折角の歌付きなのに。ていうか佐藤様なのに。
EDは背景＋ラストでヒロインCG。

★ＣＧ（★★★）　背景　立ちCG
　
　微妙な表情変化なのが多少気になるものの、揃ってるなあ、とは。光彩関係はかなり気を使っているので綺麗な出来かと。

■攻略順■

　★Ｋの攻略順
梢(BAD×2→END)→霞(BAD×2→END)→若菜(BAD→END)→紗夜(BAD→END)

　★最終推奨攻略順
梢(BAD×2→END)→霞(BAD×2→END)→若菜(BAD→END)→紗夜(BAD→END)

　★攻略順について
　選択肢がかなり曖昧なためいっそ攻略順を使った方がいいかと。
選択とは違った方面に話が進む場合もありますし、バッドエンドも、そのヒロインへのバッドというわけではなく、フラグ数値計算の結果、
一番高かったヒロインに近い感じの汎用バッドエンド風です。
　メインヒロインは言うまでもなく、紗夜。他は好み順でいいのではないでしょうか。
　根幹は紗夜の設定。共通部分なのでどのシナリオでも語られている部分です。
攻略順に制限はかかっていませんが、それを踏まえて攻略順を組むべきかと。
一番外側が霞。若菜も外側ですが、シナリオがそれなりにいいので。
梢は設定的に内側ですが、うむう（←書けない）なので最後というにはちょっと・・・。

★主人公雑感　（名称変更：可）
　
　過去の傷を持ちながらも日常に埋没していった人間。印象薄い。ただ、ヒロインへの風向きで異常に口調が変わる人だなあ、とか。

★シナリオ雑感
　
　淡々と過ぎていく田舎の夏の日々は味わえますが、キャラが若菜以外は弱いのと、
妙に天啓下ったかの様な心理学的な会話とかはちょっと控えるべきだったんじゃないかなあ、と。
後、全体的に分岐が曖昧でどのヒロイン重視に進んでいるのか解らないんですが。

★各キャラエンド雑感
　
●梢＠印象薄すぎ眼鏡ッ娘(薄黒)
　同じ傷を持つ少女。大人し目で人見知りという設定ですが、
そもそも彼女が知らない人間と話すシーンがないもんですから、全然伝わってこないんですが。
というより時々主人公に対する言葉が辛辣すぎて黒さを醸し出してる方が印象に。
　BAD。どうしよう、ここまで薄すぎるとは思わなかった。
まあ現時点で各ヒロインのCGが３枚ずつという状態なんで、もっと、ちゃんと、話、あるんですよね？
印象的な文、というのはありましたが、それが心に残るかと言われればそうでもなく。
もうちょっと優しい文章にすべきだったんじゃないのかなあ…田舎物でそんな堅い文章ってのはどうも…
　BAD2。伝えたかっただけで満足できるというのはなんなんでしょうか。
あーでもそういうのもありだろうなあ、エンド。一夏の恋、みたいな？
現時点で恋愛物的には望んではいけないと。やっぱ急に知り合うのってそういうのが難しいですな。
　END。なんというか…話すと楽しみが明らかに減ってしまうので掛けませんが、絶対ラスト回避の方向で。
設定は非常に良かったんですが、彼女というキャラが痛い。メガーだからか？
こういう選択も解らないでもないんですが、結局、梢って心を開いてくれなかったんじゃないかと。
最初から全面否定で最後まで結局信じて貰えなかったような気がします、悲しいですが。
というか、お互いにお互いの心に踏み込もうとしてない表面的な接触な感じだしなあ、それじゃあなあ。
ていうか最後のCGが一番可愛かったんですがどうよ。
しかし……やるなあ、若菜（嗤）

●霞＠暴力巫女
　個人的には既にフラグは立っていて欲しい所。
梢とは違って打てば響くヒロインだけに会話がかなりボケツッコミが楽しいです。
それに初期フラグの段階で確定が決まってるし。暴力巫女というのは大好きですよ？
やっぱり主人公側の恋愛フラグはかなり消極的で、「いつのまにか」という感じがぴったりです。
　バッドエンド１。霞有利で進めましたが、来たのは若菜バッド的な感じ。
まあ最後的には汎用エンドみたいな感じですが。
　バッドエンド２。こちらは霞バッド、まあバッドとは遠く離れた汎用エンドですが。
エンディングへ。
大事な台詞を第三者に言われてどうするのさカップル。　＿|￣|○
いやでもここからのツンデレに近いようなけなげさはたまりませんよ？可愛いですよ？
まあどうこう言って、一気に切り捨てたりしないできちんと整頓つけて行動していった主人公にはうれしいものを感じました。
まあ、梢シナリオがアレだったからなあ、こういうエンディングは絶対必要だなあ、とか。

●若菜＠ツインテール従妹
　そういや、このゲーム、ヒロインからの積極性がほぼないんじゃないかと思うのですが。
若菜以外は。まあこの娘の場合、どちらかというとおにいちゃんへの愛情って感じなんだよなあ。
まあ何はともあれ、上記二人のシナリオをやっていると、幸せにしてやりたい度が増します。

え。（呆然とした表情で）

ぎりぎりまで固有ルートなんてものはない、とたかをくくっていたら、この展開。
いや、わかってますよ、二人と同様、これがフラグであっても、情感的には違うって。
でもこの別人のような展開の速さにはびっくりなんですが。
　バッドエンド。まあ基本的に梢以外はバッドというか、心を通わせきれなかったエンディング、
という扱い、ぶっちゃけ汎用エンドクラスのものですな。
まあこういうエンディングも嫌いじゃないし、T3のときなんかはこういうエンディングが良かったですから。
　さて、若菜ちゃんとの２回目を済ませてきます（笑）
うむう。・・・悪くはない。悪くはないんだ。・・・だがなあ。
「仕方ない事」となっているのがどうもなあ。
いや決まった日時にこうなるにはこうするしかっていうのはわかるのですが。
ていうか紗夜さんが舞台動かしすぎとか思わなくも。
ていうか色々なシナリオの齟齬が気になるなあ。発汗の有無とか（しなくなってるんじゃないの？）未雪さんの存在とか（出かけてるんだよな？）
様々な所にシナリオの齟齬が見られるのがなあ。一番の問題点な気がします。

　今まで、シナリオの途中やバッドエンドでこういう曖昧な表現が使われてきたことはあったんですが。
わかりきってはいますが、ちゃんと結果を書いて欲しかったなあ。
今までの齟齬のツケがあるだけに。
　あんなシーンやこんなシーンで流すに流してたでしょう。
まあ、あえてあそこで出してきたということは、なんでしょうけどね。
あの物悲しいシーンで流れる音楽と、主人公の意味深な台詞がなあ。

　まあこのエンディングがどうあれ、バッドエンド、もしかして若菜にとっては超バッドってヤツですか？

●紗夜＠不思議ちゃん
　走りすぎた設定に負けてしまっている感はありますが。
まあ彼女のテーマである『ただ生きているだけ』という感じには合ってるんですが。
ちなみに彼女のカラオケのシーンは意外でした。
　バッドエンド。まあこれは紗夜バッドと表現するバッドエンドでしょう。
しかし、攻略ページ作ってくれた方に大感謝だなあ。
おちゃらけた選択肢とまじめな選択肢の配分が難しいです。選びたくなるような選択肢もあるし。

　終了～。
うぬう。どうも先にちょっと出てきた選択肢で先読みしすぎた模様。
そういうのはテーマにないんだってちゃんとあったのにねえ。でもさあ。
やっぱそういうシナリオを期待してしまうですよ！
もっとドラマチックに！もっと乙女チックに！！
いやまあ、でもいいんですけどね、これはこれで。

★シナリオ統括感想
　
　悪くはない。悪くはないのだが、お勧め！と自信を持って言えるかとなると話は別で。
一番気になるのが情報の齟齬。設定を細かく付けた分、大変な事とは思うのですが、
各キャラ毎の情報の開示度、また、現状等はちゃんと管理して欲しかった。

★ラブヒロイン：梢＜＜若菜＜霞＜紗夜

★ラブキャラ：未雪さん。

最終オススメ度　★★★　地味な感じは否めません。あと設定的王道を期待しないように。

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