REVIEW(剣乙女ノア)★Kのゲーム本箱

メーカー名：TAIL WIND

プレイメディア：DVD　プロテクト：無し　差分ファイル：有り　体験版/デモ：有り

原画：bomi、igul、楚乃命　　シナリオ：そら、雪乃府宏明

■ゲーム概要（ほぼＫ作＝胡散臭い香り（笑））
　
　　幼い頃から奴隷として傅いてきた少年の主人は、実は異世界の姫君だったのです。
異世界が魔王の侵略にさらされたため、それを告げに来た賢者と共に、
姫君の従者として異世界に向かい、異世界の女王である姫君の妹を助け、魔王の城に乗り込んだのです。
　少年が勇者であり、物語が昔のおとぎ話であれば、手に入れられたのは「めでたしめでたし」であったかもしれません。

　しかし、少年はただの恋するちょっと勇気があるだけの普通の少年。
　　その命を姫君と女王のために捧げて落としてしまいました。
　　
　－－これはそこから始まる物語。
　
　でも大丈夫。
　おとぎ話の終わりはいつだって、「めでたしめでたし」だったのですから。

★購入理由：体験版ではあれだけ否定的だったんだがずっと脳内に居た。

★システム（★★★）
　
　クイックセーブやセーブはあるんですが、ほぼノベルソフト（でかつ実用向け）に近いので、そんなにセーブポイントを必要としません。
些細なことかもしれませんが、セーブの上書きの際に警告無しで、上書きしてしまうのと、
最新データに「new」のマークぐらいは欲しかったです。
ただ、ファンクションキーでウインドウサイズを変えられるのは助かりますが。

★サウンド（★★★）　OP/ED/BGM　SE　声
　
　元キャリエールのスタッフの方々が基本としてるので、さり気なく一番楽しみにしていたのが、
実はOPだったりしたんですが・・・・

ナニこの普通のOP・・・orz

個人的にアニメ絵とかにしないでどこまでレベルの高いOP映像が見られるか、と楽しみにしてたんです。
・・・・・くそう・・・・・orz
正直★を１つにしたいぐらい悲しいです。
ほとんどアニメーションしやしないのにアニメ絵。
スタッフの中に今までのOPを作ってこられた楚乃命さんがせっかくいるのにこのレベル？・・・orz
いや、本当に、もうちょっと頑張って欲しかった。アニメ頑張ったとかいうならもうそっちは頑張らなくて良い。
他のメーカーがそっちはいくらでも頑張るから（実際アニメOPが減っている段階である程度解ってきてると思ったのだが・・・）
　声はいいと思う。ギル様はもう凄く良いのは当然だが、ノアの人がかなり頑張ってる。叫ぶ叫ぶ（笑）
でもユニゾンになると、フィリアの声に飲まれるのは何故なのか（笑）
　SEはエフェクト音の基本は入っている、という感じ。特に印象的なものはなし。
　EDは物語の終わりに合ったEDだとは思いますが、特徴的な事はなし。

★ＣＧ（★★★）　背景　立ちCG
　
　複数原画家による違和感は、組み合わせ（光側、闇側、中間）になっているので激しくは感じない。
正直、メイン原画の方の立ち絵とアップ時の目の描き方と塗り方が違うのが気にはなりますが、抵抗感を感じる程ではありませんし。
　体験版で嫌悪を示した、顔と胴の塗りの差はさほど違和感を感じずに済みました。
良く見てなかったのかもしれませんが。
（アップの方が線がしっかりしてるし、まつげもそんなに抵抗がある訳じゃないんですが、立ち絵はもうぼわぼわしてるのがどうしても・・・）
　合間合間の４コマは楽しかったです。
　背景は少ないんじゃないかと思います。主人公の自室みたいなのがあるような書き方でしたが、とうとう１枚も出なかったですし。
（元々自室がなかったみたいですが、自室という表現で出るのが全部ノアの部屋だよなあ）

■攻略順■
差分のための選択肢が１個あるだけのノベルゲー。

★主人公雑感　（名称変更：不可）
　
　　自己犠牲が強い、死亡フラグを常に立てている少年。
まあ、ぶっちゃけ、最初の確実なフラグ立てのせいで、一度死んでしまうんですが。
間違いなく、従者の素質を持ってるのは確実。
様々な要因もあると思うし、素因もあるんですが、基本的に奴隷なのにＳ→ドＳ。
行動力もあるので、動かすのに否定感はありません。

★シナリオ雑感
　
　　基本、半分以上、実用向け（ちなみにえちシーンが多めのシナリオ薄目のゲームにはこう命名しております。
そういう向け、という意味で（^^;））
なので、普通は裏ページ行きになるはずなんですが、シナリオもそれなりにありそうだと考えたんで、表にしたんですが・・・・
　自分がレビューするには不向きなゲームだったかもしれません。

　・物語的には終わってしまった所で、自分も盛り上がり終わってしまった。

　基本的に「エンディングから始まる物語」なので、普通の物語としては、「ちょ、おま」とか言いたくなる話ではあります。
だがしかし、半実用向けとして、えちシーンを叩き込むとすると、
話的には「普通の」物語の終わった後、になるから、間違ってはいないんです、確かに。
でも、バトル系大好き人間としては不満は残るんですが。

　・距離感が残る

　これは上の意見の延長なんですが、基本ゲームの前にあった話がある話なので、
ノアやフィリアの無意識下のフラグ立てはゲームの前に済んでしまっている、という段階で、
主人公とプレイヤーの距離感が既に出てしまっている上、
　ゲーム中に思い出話として、ゲーム前の話で盛り上がられても、プレーヤーとしては、置いていかれ感が出るだけなんですが。

　・選択肢がない

　基本、選択肢が差分分しかない時点で「ゲーム」と呼べるのか、という問題点がありますが。
フルウインドウでテキストが流れる訳でもないので、「ノベルゲー」という表記も怪しいし。
　
　上で「自分のレビューに不向き」と書いたのの、一番の理由がここだったりします。
　物語的には　問題発生→えち→解決→日常、とフェーズが固定してるんで、
プレーヤーは悩む余地がない
（そもそも選択肢がない時点で悩む余地もなく話が進んでしまうんですが）で、淡々と話を進められる。
　がつがつプレイ型の人間なんで、レビューを書くのは殆どが選択肢の前だったりするんで、
プレイの止め時が他の欲求である、食欲とか睡眠欲とかじゃないと、止められないんで、感想も書けない。

　面白いんですがね。
　感想ぶっちゃけ、今後も書ける自信がありません　（それレビューとしては失格だよね？）
　
　ネタバレ、というか、ここは見ないでおくのが大吉なんですが、
俺と同じ目に遭わせてやるぜ！という意味で（←鬼だ鬼畜がいます先生）反転しときます。

　・ノアとフィリア以外は拘ると絶望的

　実際、ノア・フィリア・サーランの勇者パーティー以外は、寝取り成功に見せかけた、
寝取られ（というか、寝取れてもいないんだが）な気もするので、考えると絶望的になります。
メイフィスに至っては口のみという絶望的な状況ですので、期待すらするな！　期待したら絶望する！　　・・・自分みたいにな・・・・orz
一途サムライ系大好きなだけに・・・そりゃ、絶望もするさ・・・・

　それ以上に痛いのはクレアではないかと・・・。
一瞬寝取った！と思ったのに、結局は全面的に取れてもいないという状況は絶望以上の何かです。
まあ、ギルウィンドというキャラに好感を持っていれば、仕方ないか、としか、思えなくもないんですが。

まあ、ノアもフィリアも基本的に（外見的には）寝取られてはいる
という死にたくなる状況は、考えたら必ず負けます。
（番外編でも主人公とかギルは解っちゃってますし、そこでプレーヤーも理解して悶死したくなる。確かに兄弟・・・・・・・・・・・orz）

反転終了。

　・ハーレムえちがない（＆くろいえちシーンがない）

　表層的に考えたら絶対にあっておかしくないハーレムえちが１つもないのはかなり致命的。
純愛を語っているから、主人公はヒロインにあまり酷いおいたはしないし（するのはクレアぐらい）、
設定的に暴走してもおかしくないんだから暴走シナリオで１つぐらいハーレムが欲しい。
スケジュール的にエンディングを複数作れなかった臭がぷんぷんしてるんだよなあ。
死にフラグをいくつも立ててる時点でバッドエンドぐらいはいくつでも用意できそうだし、
バッドエンドの流れならハーレムエンドも簡単に用意できるはず。

　ただ、こうただただ落とすのもなんなんで。良いところもあるんですよ確かに。
でも微妙に片手落ちなのも確かなんだよなあ。
まあ褒めどころとか。

・ギルがいい（それはもう言わなくていい。だが番外編でギルが使ったのはマグロだったよな？
　早すぎてキャプれなかったのに悔いが残る）
・大きい話に見せておいて実はものごっつ箱庭（それ褒めてんのか？）
・ノアの捨て猫デレっぷりには最初のうちは悶える
・ヒロインサイドの物語が挟まれているので物語の幅が広い
　前半の主人公が死んでしまう部分のノアサイドを見ただけで、これを買った甲斐はあったな、と思いました。

　まあ、半分は実用向けなんで、物語性で買うのも微妙と言われてしまえばそれまでなんですが、
なんつーか、調教度合いが上がるにつれ、フィリアは斜め上に凄まじいLV上がりっぷりを見せるんで、
純愛ものとしては結構な部類になるんじゃないかと。Ｄ○Ｎものとして考えたとしても。

★シナリオ統括感想
　
　ストーリーの長さは確かにフルプライス作品なんですが、ルートが１つしかない、
しかもハーレム風味なのに、ハーレムルートは決してない、という時点で、
ミドルプライス作品にしておけばある程度成功したんじゃないか、という作品。
話の質からしてもバッドエンドぐらいは用意できる話ではあるんで、フルプライスにするならせめてバッドエンドぐらいはあっても。
　見所は結構あるし、バトル好きな人には結構いけるんですが・・・。
自分としてはヒロイン独白があるのと、主人公が死んじゃった時のノア語りだけでも、買ったかいはあったなあ、と思ってます。
自分が死んでいくときのヒロインの心情が解るゲームなんてそうそうないので。

★ラブキャラ：あめちゃんギルがいい。

最終オススメ度　★★★　勧めはしたいが、ノアとフィリアが居ればいいという人のみ。

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