REVIEW(夕緋ノ向コウ側)★Kのゲーム本箱

（重度ネタバレ部分反転仕様しています。嫌な方は■←これ押して戻って下さい）　

メーカー名：Baseson

プレイメディア：CD　プロテクト：有り　差分ファイル：無し　体験版/デモ：有り

原画：日陰影次、片桐雛太　　シナリオ：播磨与一

■ゲーム概要（ほぼＫ作＝胡散臭い香り（笑））
　
　友人たちと「オカルト研究会」で放課後を過ごす青年。
都市伝説や、怪異、異形の話はするけれど、そんな事は話の向こうの世界であった。
　それが、一晩の夢で世界が崩れ、変わっていく。
　　　夕日を背に受けた見知らぬ少女－美朱。
　　赤い日記。
　　「ツレテク」という言葉。
　学園に伝わる都市伝説になぞらえて、恐怖は青年の下にやってきて。
　彼と、心の闇を持つ少女を選び出していく。
　　　青年に拒絶を示す後輩、沙雪。
　　　冷淡な反応を示すクラスメート、静香。
　　　あつらえたような時期にやってきた代理教師、信乃。
　青年は少女たちの闇に触れ、そして、深い傷を埋めていく。
全ての傷が埋まったとき、過去の傷が開かれる。

★購入理由：都市伝説物だから、と「ツンデレ大全」（インフォレスト刊）参考。静香狙い。

★システム（★★★）
　
　日本語にこだわりたいのもわかるのだが、やっぱメニューとか、アイコンとか、セーブロードとか、もうちょっと操作しやすいメニューにして欲しい。

★サウンド（★★★）　OP/ED/BGM　SE　声
　
　OPはうわ、都市伝説というか伝奇というか、とにかく格好いい。
声は、うーん、といった感じ。女性陣も評価厳し目。美朱はいいんですが。光野とかも、何で女の人にやらせるん？
EDは共通背景、終わりあたりにクリアキャラCGという、微妙さ。OPで力尽きたか？
SEは鐘の音以外は全然なし（ただし、おまけエピソードに良質SE有り）。

★ＣＧ（★★★）　背景　立ちCG
　
　うぬう。正直、BASESON作品に関してはCG関係は安定してると思ってたんですが。
塗りが今までで一番力が抜けてしまっている気がします。正直、何かtipsでごまかされてるというか。
方法を変えたみたいな事をかいてありましたが、戻して貰いたいぐらい。
採光の採り方も今までで一番評価が低いです。まあ他の会社の塗りよりはきれいなんですけど。
絵が悪いわけでもないんですけどねえ。
　後、絵の表現力が足りない部分が多い。後で肉付けされた部分なのかもしれないが、
せめて、「一面に文字が書かれたノート」や「雲模様のノート」のCGは用意すべきだったと思う。

■攻略順■
※美朱は沙雪、静香、信乃クリアが攻略可能条件。
※美朱クリアでエピソード追加。エピソードクリアでおまけシナリオ追加。

　★Ｋの攻略順
沙雪→信乃→静香→美朱→エピローグ→おまけ

　★最終推奨攻略順
沙雪→信乃→静香→美朱→エピローグ→おまけ

　★攻略順について
美朱に攻略制限がかかっているのでメインヒロイン確定。
他は全て都市伝説、”夕日の少女”になぞらえて同じ方向に進むため（ぶっちゃけヒロインの悩みが違うぐらいだよ...）、
飽きっぽいという方は好みのキャラからいくべきかと。
まあ若干説明が付けられているのが静香、信乃は立ち位置的に別側からの攻撃、
沙雪は典型的な巻き込まれ型（まあ全員巻き込まれ型なんだが）でした。
　まあ前３人は前哨戦っていう意味合いが強いです。
　まあもっとぶっちゃけちゃうと美朱すら意味的にはエピローグのための前哨戦みたいなんですが..
エピローグもおまけもそれなりに長いですので、あっという間に終わるものではありません。
エピローグはちゃんと事態を全て収束させていますし、おまけはそれなりに面白いです。

★主人公雑感　（名称変更：不可）
　
　鈍感とかそういった個性すらなんだか欠けている主人公。まああえて見つけるなら流されやすい。後、恋愛属性がめちゃくちゃ少ない。

★シナリオ雑感
　
　しょっぱなは静香。見事なツンツンぶりに顔のニヤケが止まらず。かと言って、微妙に主人公の話をちゃんと聞いてくれるあたりは嬉しい。
映画等にもあるように、追い詰める感じの恐怖は面白いと思うが、つまらない所だが、
「ノート一面に書かれた文字」や「雲模様のノート」など、CGがなかったり違ったりしているのが納得いかない。刀のCGとかさあ。

★各キャラエンド雑感
　
●沙雪＠おどおど子犬
　見事な主人公に対するおどおどぶり。
可愛いことは可愛いが、ここまでおどおどされると愛情を感じないんですが。

　久々のありえないほどの一気プレイ。
さほどは時間かからずにプレイできると思います。
引き込まれるって感じ。あーやっぱ主人公が痛い目見る伝奇物はいいねえ。
沙雪に関しては別段語るところなし。
最初の夢の段階で先の検討が全部ついたんで、まあ流れるように読んでいったし。
恋愛に関してはもう全然っつーか、いつのまにって感じだし。照れもなし。
結局別の影を見られているのかと思うと全然萎えちゃうし。
まあちょっとあの人の正体は異常に気になりますけど。

●信乃＠眼鏡きょにう女教師
　裏の顔次第だと思われます。

　何故にここまで一気にプレイするのか。
時間的にギリギリ一気プレイが可能だというのもありますが、純粋に好みなのかもしれません。
そしてやはり深まるあの人の正体。っていうか語るかなあ。

　シナリオ的には想像がつくのは一緒ですが、２段攻撃で来るとは思わなかったので「うを！」とか思って面白かったです。
信乃に関しては裏の顔よりも表のほうがいいとは思いましたが、愛情に目覚めてしまう程ではなく。
もうちょっと、ちゃんと前例とか、そういう場面を用意して欲しかった気がします。
夢の中だけっていうのはなあ。

●静香＠ツンデレ巫女
　声のハスキーな感じが良いです。
　いいよなあ、この突き放し様。それでいてちゃんとチェック入れられてる段階で勝手にフラグが立っている気がするのは何ででしょうか（笑）
　ツンツン度が高すぎ。
あそこまで毒吐かれた娘に何故こうまでしてやらねばならんッと何度も思いました。
　ここまできてですが。
　　・余りにも話のなぞりが同じで正直、飽きる。
　　・光野の薀蓄、３度も聞いてるともう勘弁して欲しい。消えたヒロインが違うから、スキップすらききゃしねえ。
　　・恋愛が薄すぎ。もうちょっと恋愛に発展するようなファクターを用意すべきだと思う。
　用語解説をしてくれたのは正直嬉しかったのですが、一番言葉言葉だけで進んだシナリオにはちょっと辟易しています。

これが醍醐味だって知ってますが、あえて言わせて。

誰デスカコノヒト。

ツンデレ神光臨。

もうってねえまぢこのふくれっつらのかあいい娘ッコは誰よ？　タンとかつけますよ、もう。
こんなことになるまで熟成されたデレデレアマアマの嵐が良すぎッ！
そして、一番楽しみにしていた場面は肩透かしだったんですが、その後の２段オチの凄まじいデレ度といったらもう！

・・・いやまあ、でもノーマルツンの静香ﾀﾝも好みですが。

　終わりの感想？ツンデレが堪能できたので良しとしときます。恋愛云々はこの際放っておこう（泣）

●美朱＠不思議ちゃん
　ルート制限からいってもそうでなくてもメインヒロイン。声も姿も可愛いです。
上でも書きましたが同じことの繰り返しで、ここでもうちょっとがんばってくれないと、ちょっと厳しい評価になりそうですよ？
　ここまで来ても同じなぞりで来るのにはさすがに辟易しております。
まあすでに信乃でトンデモは見せてもらいましたけど、もうちょっと別の切り口はなかったのかと。
ていうか、このシナリオ・・・・・『当時』でCGを考えると憂鬱なだけなんですけど。
まさに狂気。
　バッドエンドはうーん、即エンド系。もうちょっと欲しかった気もしますがこんなもんか。
　エンド。２度目はなくてもいいのにと思った自分は鬼畜ですかそうですか。
こう、ひょいっとされちゃったなあ、とか思うんですが。

●エピローグ
　で、全ての収束のためのエピローグ、なんですが。

【ここからネタバレ重度につき反転】
　わかってたよ、理解はしてたんですよ、彼と彼女のエピローグなんじゃないかって事は。
でも、でもなああああ！
私、自分＝主人公だと思っているので、他キャラが主人公になってしまうと、
傍観者になってしまう方なんで、好みの娘とどうにかなっているキャラを見るのが嫌なんですよ。
いや、話的に幸せにしてやろうぜ、というカップルではあるんですけど、けど！

ぶっちゃけると、夕姫ちゃんが寝取られてる気がしてならんのですわ。

　いや、森口くんのにはなりえないんですが、でも俺の俺の俺の（以下永遠にリピート）
一番可愛いよ？悪いヤツではないですが、アイツにはやりたくないよ？
・・・とか言ってる間にーーーーーーッ！！！　orz
あ。今気づきましたが。声を今まさにここでオフにすべきだったのかもしれませんな（後の祭り）
【反転終了】

　終了。何ていうか何というか。常々言っておりますように、主義的には諸手を挙げてなんですが、
こう大売出しをされるとそれはそれで・・・いやでもそうしてあげるべきだとは思ってますよ？
特に彼女にはね。

●おまけ
　おまけというには１エピソード、という感じでそれなりに長いです。
基本としてはリトルタイフーン外伝と言った感じで、
もはや主人公はただの事態収拾キャラと化していて、嬉しいやら疲れるやらのはっちゃけシナリオ。
散々彼も言ってましたが、「もうどうにでもしてくれ」という疲労感がありました。
うーん、美朱を神聖化してみてる方にはお勧めできかねますな。
あの受信SEは神を見たけど。
私はあの音で現在も繋いでいるのですが、知らない人はしらないんだろうなあ。
っていうか、タイフーンなしで何処と繋がってんだろう、美朱・・・。

★シナリオ統括感想
　
　正直言って、同じなぞりが多すぎたのが一番の敗因。
二番目には主人公が最後まで舞台の中央にいなかったという点。
伝説や伝奇等は確かに主人公だけがピンで立つというのは難しいのかもしれませんし、仕方ないといえば仕方ないんですが。
（某し○わらの某先輩みたいなトンデモシナリオ来るよりいいんですけど）
でも取られた感があるんですよねえ。
あーあと、文章がちょっと小難しく、かつ長かったです。読み飛ばしとかしちゃう程。

★ラブヒロイン：リトルタイフーン。おまけシナリオでの彼女の活躍は必見かと（笑）

★ラブキャラ：信乃＜沙雪＜静香＜美朱＜＜？？？

最終オススメ度　★★★　小規模伝奇物としてはいい出来かと。

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